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九ちゃん音頭
2009年5月23日(土) 1時41分更新 - JAPANESE POPS

 僕が尊敬するDJ・イーチ大滝さんは、ラジオ番組『ゴー!ゴー!ナイアガラ』の最終回で、たしか坂本九さんの「九ちゃん音頭(それが浮世と云うものさ)」(61年)をかけていたと記憶している(もしかしたら「結構だね音頭」のほうだったかもしれないが、ちょっと記憶が定かでない)。この曲の歌詞(作詞:青島幸男)の一節は、こんな感じだ。
 
 花が咲く時ゃ風が吹く
 月が出て来りゃ雲が出る
 とかくこの世はままならぬ
 愚痴はよそうぜ 歌でも歌おう
 それがね それが浮世と云うものさ
 キタサ ホイサッサ
 
 どうです? 人生訓が盛り込まれた、この素晴らしい歌詞! まさに、最終回にピッタリの1曲といえましょう。
 

 
 というわけで、本ブログ「ポップス亭日乗」は、今回をもちまして、ひとまず終了させていただきます。スタートしたのが去年の5月24日で、今日で丸一年でして。実はスタート当初から、僕のなかでは「一年は頑張ろう」と決めてまして、一年間無事完走した時点で、一旦充電期間をいただこうという結論に至りました。なので、現状のコンテンツでやるのは本日で最後となりますが、また近い将来、リニューアルした形で新しい「ポップス亭日乗」をお届けできたらな、と思ってます。
 
 今までご覧いただいた皆さん、どうもありがとう。
 
 また、お会いしましょう。
 
 ばぁ〜い!(→春日風に発音してね)
 

本日のBGM
♪坂本九 / 九ちゃん音頭♪
 from CD『坂本九・シングルス』(東芝EMI)
僕のモラトリアム時代
2009年5月22日(金) 1時19分更新 - ROCK & POPS

 大学に入学するまでの僕は、まるで敷かれたレールの上を歩いているような人生を歩んでいた。中学、高校と、成績はわりと良く、試験ではいつもいい点を取っていたので、このまま大学に進学し、一般企業に勤めるサラリーマンになるんだろうなと、ぼんやりとそんな風に思っていた。
 
 風向きが変わりだしたのは、大学生のとき。時代は80年代後半のバブル経済期へと向かいはじめ、世の中がにわかに浮かれ出してきた頃だ。僕の周りの学生連中は、訳もなく浮かれていた。やがて僕は、そんな風潮に逆らうように、世の中に背を向けはじめる。次第に目つきが悪くなり、バイト先で気に障るオッチャンがいると、わざと指示を無視して対立したり……なんてことを繰り返していた。今にして思うと、それが自分なりの、世間に対する反抗心の表れだったのかもしれないが。
 
 あの当時、僕はほとんど人間関係を閉ざし、家で音楽ばかり聴いていた。さぞや暗いヤツと思われたろうが、あの時期があって、ほんとに良かったと、今では思っている。というのも、人生のなかで、あれほど音楽と真剣に向き合い、音楽に何か救いみたいなものを求めていたときはなかったから。社会に出ると、嫌がおうにも仕事中心の生活になり、音楽をじっくり聴く時間は限られてくるし、もしもあの時期、周りの同級生のように浮かれ気分で遊びまわっていたら、僕はきっと、ごく普通のサラリーマンになり、平凡な人生を送っていたことだろう。僕にとっては大事なモラトリアム期だったのである。
 
 やがて4年生になり、親の手前、どこかに就職を決めなければならなくなったが、そんな感じで世間に反抗していた僕は、一切就職活動をしなかった。それでも、バブルの時代だったから、いわゆる“売り手市場”というやつで、企業側よりも学生側のほうが断然有利な状況だったから、何の準備もせず、ただリクルート・スーツを着て面接に行っただけで、内定をもらった。しかも、僕はその日、寝坊して遅刻して行ったんだ(笑)。今にして思うと、笑っちゃうけど。
 
 ここまで書いてきて、一体自分は何を言いたかったのか、よく分からなくなってきたが(苦笑)。要するに、大学時代の、あのモラトリアムな時期があったから、現在こんな仕事をしているんだということと、こんないい加減なヤツでも、なんとか生きていけるんだ、ということ。人生いろいろ、です。
 
 本日のBGMは、そのモラトリアム時代に聴いていたアルバムで、当時の僕の心情に一番フィットしていた、トレイシー・チャップマンのデビュー作『トレイシー・チャップマン』(88年)より、「ファスト・カー」を。
 

本日のBGM
♪トレイシー・チャップマン / ファスト・カー♪
 from CD『トレイシー・チャップマン』(エレクトラ)
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ピーター・バラカンさん
2009年5月21日(木) 17時0分更新 - ROCK & POPS

 僕が洋楽を聴きはじめた80年代前半は、“MTV世代”と言われるように、ミュージック・ビデオが全盛だったが、やがて大学に進学し、学生でもデッキが買えるくらいビデオが普及し出した80年代半ばにスタートした深夜の音楽番組『ポッパーズMTV』は、当時“日本で唯一の良心的な音楽プログラム”と呼ばれ、熱心な洋楽ファンの間で絶大な人気を誇っていた(僕の手元には、当時録画した同番組のVHSテープが10本近くある)。そして、そのVJとして活躍されたピーター・バラカンさんは、僕が洋楽を聴く上で、最も影響を受けたうちのひとりだった。
 
 ピーター・バラカンさんの何が一番インパクトがあったかというと、「つまらないものはつまらない」とハッキリと物を言う言動だった。当時の日本の音楽ジャーナリズムには、そこまでハッキリと否定する習慣があまり無かったと思うし、もちろん、国民性の違いというのもあるだろうが、僕にはとても衝撃的だった。「いいものはいい」「つまらないものはつまらない」とハッキリ発言する、発言できることこそが、すべてのジャーナリズムの基本だろうし、そういう意味で言うと、最近の日本の音楽ジャーナリズムは“誉めあい”ばかりで、クソ面白くないと感じる。いつからこんな風になったのだろう? ちなみに、僕自身は、基本的に自分にウソはつきたくないから、なるべく正直な発言をするように心がけているが、たとえ、それで干されるようなことがあろうが、それが自分の道と納得していれば、それはそれでしかたないくらいの覚悟はしているつもりである。
 
 話が少しそれてしまった。ピーター・バラカンさんの話題に戻そう。そんなピーターさんの音楽体験談を綴った『ピーター・バラカンのわが青春のサウンドトラック』(ミュージックマガジン)が、先日出版された。これは、レコード・コレクターズ誌で連載されていたものを一冊にまとめたもので、僕は連載当時、毎号楽しみに読んでいた。この本のキャッチ・コピーには<60年代のロンドンで青春を過ごすという幸運>とあるが、65年、東京生まれの自分からすると、それは非常に羨ましいことであり、この本のピーターさんの目線を通して、あの時代の雰囲気を少しでも感じ取ることができるのは、貴重な体験といえよう。
 
 本日は、ピーターさんがブルースにのめり込むきっかけになったという、ポール・バターフィールド・ブルース・バンドのデビュー盤『ポール・バターフィールド・ブルース・バンド』(65年)より、「シェイク・ユア・マネー・メイカー」を。60年代のイギリスに、このアルバムに影響された若者がどれほどたくさんいたことだろう……。
 

本日のBGM
♪ポール・バターフィールド・ブルース・バンド / シェイク・ユア・マネー・メイカー♪
 from CD『ポール・バターフィールド・ブルース・バンド』(エレクトラ)
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バーバラ・ルイス
2009年5月20日(水) 22時34分更新 - SOUL

 先日ラジオを聴いていたら、バーバラ・ルイスの65年のヒット曲で、僕の大好きなナンバー「Baby, I’m Yours」のナイスなカヴァー・ヴァージョンが流れてきて、思わず耳を奪われてしまった。
 
 そのカヴァーは、アークティック・モンキーズというイギリスの若手ロック・バンドによるもので、ネットで調べてみたところ、2006年にリリースされた4曲入りシングル『Leave Before The Lights Come On』に収録されているとのこと。このバンド、いいセンスしてるなあ〜と、思わず感心してしまった。
 
 バーバラ・ルイスは、60年代に活躍した、ミシガン出身の女性R&Bシンガー。63年に全米3位をマークした最大のヒット曲「Hello Stranger」をはじめ、前述の「Baby, I’m Yours」や「Make Me Your Baby」など、ポップで甘口のR&Bヒットを多く放った。
 
 彼女みたいなタイプは、日本の硬派なソウル・マニアからは軽視されがちだが、僕は昔から大好きで、愛聴してきたシンガーだ。実はこの人、歌だけでなく、曲作りから演奏までマルチにこなす、実に才能豊かなアーティストで、「Hello Stranger」を収録した63年のアルバム『Hello Stranger』は、当時、弱冠19才にして、全曲が彼女自身のペンになる作品だった。
 
 ロマンティックなムードあふれるポップな曲調と、バーバラ・ルイスの温かい歌声は、聴いていると思わずホッとしてしまう癒しの効果がある。
 

本日のBGM
♪バーバラ・ルイス / Baby, I’m Yours♪
 from CD『Hello Stranger:The Best Of Barbara Lewis』(Atlantic)
スターダスト☆レビュー
2009年5月19日(火) 17時42分更新 - JAPANESE POPS

 昨日は、森大輔さんのニュー・アルバム用の取材でワーナーへ。最近ワーナーさん関係の仕事をよくしてまして、今月と来月に二種類のベスト盤がリリースされるスターダスト☆レビューのライナーノーツも書かせていただきました。
 
 5/27発売の第一弾『Blue Stardust』は、“泣けるバラード&ラヴ・ソング集”というコンセプトで、「夢伝説」とか「木蘭の涙 〜acoustic〜」とか「今夜だけきっと」とか「追憶」とか、スタレビを代表するバラード&ラヴ・ソングがズラリ。ほんと、いい曲ばかりなので、聴いててとても気持ちのよい一枚です。
 
 僕がスタレビを聴くようになったのは、84年の「夢伝説」からで、そこから、アルバムでいうと91年の『Brightest!』あたりまでは、よく聴いていた。現在は山下達郎さんのコーラス隊のひとりとしてもおなじみのキーボードの三谷泰弘さんによる爽やかなアレンジの曲が特に好きで、『RENDEZ-VOUS』(88年)や『IN The Sun, IN The Shade』(89年)は、当時ドライヴするときによく聴いていた記憶がある。
 
 なかでも、『RENDEZ-VOUS』からのシングル・ナンバー「Stay My Blue -君が恋しくて-」は、康珍化さんのロマンティックな歌詞も印象的なサマー・タイム・クラシックで、これからの季節にピッタリ。もちろん、今回の『Blue Stardust』にも収録されています。
 

本日のBGM
♪スターダスト☆レビュー / Stay My Blue -君が恋しくて-♪
 from CD『Blue Stardust』(ワーナー)
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