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ラス・カンケルのプレイも冴えるポール・ウィリアムズの名盤
5月31日(月) 19時29分更新 - DIARY

NHK教育テレビで放送されている、坂本龍一さん出演・監修の音楽番組『schola(スコラ)』を毎週観ているのですが、先日放送分から、高橋幸宏さんと細野晴臣さんをゲストに迎えての「ドラムス&ベース」編がスタートしましたね。この企画は本+CDという形態でもリリースされているのですが、そのCDには、幸宏さんと細野さんがそれぞれ選んだ、ドラムスとベースのプレイで参考にしたり影響を受けたロックやソウルの名曲・名演が収録されています。値段があまりに高いので、本自体はボクはまだ購入していないのですが、幸宏さんが選んだ曲のなかに、ポール・ウィリアムズの「Let Me Be The One(あなたの影になりたい)」が入っているのを知って、「さすが!」と思ってしまいました。
 
この「Let Me Be The One」は、ポール・ウィリアムズのA&Mでの1作目『オールド・ファッションド・ラヴ・ソング』(71年発表)に収録されているナンバー。このアルバムは、クレイグ・ダーギ(ピアノ)、デヴィッド・スピノザ(ギター)、ラス・カンケル(ドラムス)、リーランド・スクラー(ベース)という4リズムが基本になってレコーディングされています。ポール・ウィリアムズといえば、ロジャー・ニコルズとのコンビでカーペンターズ等に多くの名曲を書いている関係で、どちらかというと、曲の良さで注目されることが多い人ですけど、このアルバムの素晴らしさの半分がそうした曲の良さだとしたら、残りの半分は、上記4名のミュージシャンたちによる、抑制の効いた演奏の素晴らしさにあると言えます。
 
幸宏さんがチョイスした「Let Me Be The One」も然りで、ラス・カンケルのドラミングのタッチの強弱の付け方の巧みさは、見事というしかありませんね。
 
今回、久しぶりにこのアルバムをひっぱり出して聴いてみましたが、やはり名盤だなと思いました。以前は秋になるとよく聴いたものでしたが、春に聴いてもなかなか良いです。
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なんでエイスのCDばかり聴きたくなるのか?
5月24日(月) 23時13分更新 - DIARY

以前、ピーター・バラカンさんが影響を受けたイギリスのラジオDJ、チャーリー・ギレットについて書きましたが、最近、英エイスのコンピ盤『Charlie Gillett’s Radio Picks:Honky Tonk』というCDをよく聴いてます。
 
この編集盤は、チャーリー・ギレットのラジオ番組『Honky Tonk』で実際にかかっていた曲をチャーリー自身の選曲でまとめたもので、50年代の古いリズム&ブルースから、この番組にデモ・テープを送ったことがデビューのきっかけとなったダイア・ストレイツまで、幅広い時代のロックンロールの名曲が楽しめる、実にゴキゲンな一枚で、こんなラジオ番組が今の時代にあったら、毎週ラジオの前にかじりつきになっていることでしょう。
 
その選曲センスの良さは、もちろんこのCDの一番の魅力なのですが、何度も聴いていて、まったく飽きないのはナゼだろう?と考えてみたところ、このCDの音質の良さに起因しているのでは、と思うようになりました。
 
エイスのCDは、どれも音質が良いことに定評がありますが、ボク自身はそのことについて、これまであまり深くは考えてきませんでした。ですが、今回このCDを通じて、エイスのCDの音質の良さを改めて認識した次第です。
 
その特長は、非常にオーソドックスな手触りで、アナログ・レコードに長いこと親しんできた人ほど、安心して楽しめる音質であると言えるのではないでしょうか。
 
日本でマスタリングされたCDは、確かにオーディオ的には最高レヴェルにあると思いますが、それが必ずしも、人間の耳に一番フィットするかというと、それはまた違うと思います。単にレヴェルや音圧を上げれば良いというものでもありませんし、ボクの苦手なSHM-CDのように、解像度が良くなればいいというものでもないと思うのです。実際、やたらとレヴェルを上げたCDは、一度聴いただけで疲れてしまい、それ以降、あまり食指が伸びなくなります。
 
そういった意味で、エイスのCDは、アナログからリスニング・ライフをスタートさせたボクのようなオールド・リスナーにとって、一番疲れずに聴ける音質に仕上がっていて、それで何度も繰り返し聴きたくなってしまう。
 
以上、やっぱりエイスのCDは最高!というハナシでした。
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好きなバカラック・ソング その4
5月22日(土) 17時47分更新 - DIARY

70年代にリリースされたバカラック関係のレコードのなかで、個人的に一番好きなのが、スタイリスティックスで73年にヒットした「ユール・ネヴァー・ゲット・トゥ・ヘヴン(イフ・ユー・ブレイク・マイ・ハート)」です。
 
この曲は、64年にディオンヌ・ワーウィックが吹き込んでいた作品ですが、このスタイリスティックスのヴァージョンは、オリジナルを上回る、あまりにも素晴らしい出来といえるでしょう。
 
この曲のプロデューサーはトム・ベルで、彼はアレンジも担当していますが、流麗なストリングスと甘いリード・ヴォーカルとの組み合わせは、筆舌に尽くしがたいほどの甘美さで、それがこのレコードを特別なものにしています。
 
思えば、70年代のトム・ベルこそは、60年代のバカラックの仕事を、もっとも意識し、それを70年代にスウィート・ソウルというスタイルで見事に継承してみせた音楽家といえるのではないでしょうか。
 
トム・ベルがリンダ・クリードとのコンビでスタイリスティックスに書いた「ベッチャ・バイ・ゴーリー・ワウ」や「ユー・アー・エヴリシング」「ユー・メイク・ミー・フィール・ブラン・ニュー」といったナンバーは、まさにバカラック・マナーをトム・ベルなりに昇華した名曲群といっていいでしょう。
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好きなバカラック・ソング その3
5月20日(木) 21時58分更新 - DIARY

前回に引き続き、60年代後半から70年代前半にかけてのバカラック・ソングのなかで、この曲も大好きな1曲です。「ドント・ゴー・ブレイキング・マイ・ハート」。
 
この曲は、バカラック自身のアルバム『ヒット・メイカー!』(65年)に収められている、ブラジリアン・ミュージックからの影響濃いナンバーですが、ボクが好きなのは、ロジャー・ニコルズ・トリオのデビュー・シングルとなったヴァージョンで、ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズのアルバム(67年)にも、もちろん収録されているものです。
 
ロジャー・ニコルズ盤は、ルビー&ザ・ロマンティックスなどでもおなじみのモート・ガースンがアレンジを担当していますが、ロマンティックスの名曲「燃ゆる初恋」を聴けばよく分かるように、ボサ・ノヴァ調のアレンジが抜群に上手い人で、バカラック自身のオリジナル盤を凌駕する素晴らしい出来ばえといえます。
 
なかでも、ボクが見事だなと思う部分は、曲の後半で最後のサビに行く手前、♪Come to my arms forever more / Stay in my arms / And give me your love♪というブリッジ部分に特に顕著なのですが、ヴォーカル・ハーモニーとストリングスによって、ふくよかなメロディ展開を聴かせる箇所です。バカラック自身のレコードと聴き比べてみるとよく分かりますが、バカラック盤にはない、とても気持ちの良い仕上がりになっています。
 
それにしても、モート・ガースンが手がけたレコードは、春に聴くとピッタリの、心地よいものばかりですね。
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好きなバカラック・ソング その2
5月19日(水) 17時13分更新 - DIARY

本日は、60年代後半から70年代前半にかけてのなかから、ボクの好きなバート・バカラックのペンになるナンバーを紹介しましょう。
 
フィフス・ディメンションの70年のアルバム『ポートレイト』に収録され、シングルとしても、ポップ・チャート2位、R&Bチャート4位の大ヒットとなったナンバー「ワン・レス・ベル・トゥ・アンサー」は、この時期のバカラック・ソングのなかでも、個人的に大好きな1曲です。
 
前回紹介したボビー・ヴィントンの「ブルー・オン・ブルー」もそうですが、ボクはバカラック・ソングのなかでも、たとえば「プロミセズ・プロミセズ」のような明るい曲調のものより、どちらかというと、メロウな曲調のものが好みのようです。この「ワン・レス・ベル・トゥ・アンサー」というバラードも、最初に聴いたときから「あぁ〜、なんて良い曲なんだろう」と、思わず溜息を漏らしたものです。
 
この曲でリードを取る、マリリン・マックーのヴォーカルも、すごくいいですね。けれんみがない、といいましょうか、余計なことをせず、メロディの良さだけを意識してストレートに歌い上げているところに、とても共感が持てます。
 
それにしても、こうしたメロディの良さだけで勝負できるような曲が堂々と全米2位の大ヒットになったのですから、いまから40年前は、音楽的には、いい時代でした。現代のチャートでは、とても考えられないことですから。
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